ayanoguchiaya

2023/01/15 12:45

今年から新たに、クリエイターとayanoguchiaya”と題して、ayanoguchiayaと関係の深いクリエイターの方々などのアトリエにお邪魔したり、ayanoguchiayaを普段着ていただいている様子を見せていただいたりしながら少しだけお話も聞いて記事にまとめていきます。

 

1回めは、帽子ブランド ”Sugri ”の佐々木恭子さん。

 

クラシカルな帽子作りで人気のSugri を立ち上げて今年で20周年の佐々木恭子さんは、ayanoguchiayaデザイナー野口が普段から帽子を愛用しているのはもちろん、ayanoguchiayaではSugriの帽子をコーディネートや展示に使用させていただいています。

 

今回は、逆に恭子さんのアトリエにお邪魔して、プライベートでもayanoguchiayaを愛用してくださっている恭子さんのアトリエでの様子を見せていただきました。




都内の中心エリアとは思えないほど緑が溢れる敷地に建つヴィンテージマンションの1室にあるアトリエ。

ドアを開けると、アンティークの家具たちにディスプレーされた、存在感のある帽子の数々が目に飛び込んできます。年代もののアンティークハットのような雰囲気をもつものや、古き良き時代のパリのマダムを彷彿とさせる手の込んだコサージュなども。

 

数ヶ月前に引っ越したばかりのこのヴィンテージマンションが5件目のアトリエとのこと、ひとつ前の昭和初期の洋室付き一軒家も含め全てヴィンテージにこだわって選んでいるそう。

よく見ると和家具のヴィンテージも混ざっていたり、オリジナルの帽子やコサージュに調和して独自のSugriらしい世界観が展開されていました。




恭子さんは、文化服装学院を卒業後、サロンドシャポー学院という帽子の専門校で学んだあと、オートクチュールの帽子メゾンで2年ほど経験を積み、その後Sugriの立ち上げまでは7年ほどフリーの帽子作家として活動し、2002年にSugriをスタートさせました。

イベントなどではほんの少量、洋服も手作りで製作されています。


デザインした帽子は、本体の成形から最終仕上げのリボン付けや小さな刺繍にいたるまで、ほとんど全てをこのアトリエでずっと変わらず自らの手作業で制作しているそう。そんな恭子さんの制作の姿勢、そして出来上がった帽子たちにはいつも感動しています。(納品前の作業に追われる日常にも共感ですが。)


 

美しいシルバーグレーの長毛猫レオ君も居る空間で日々生まれる、手間暇を惜しまず掛ける贅沢なクリエーションは、最古のジャムと言われるスグリの実のように時代を超えて愛され、時間の経過とともに魅力を増すようなクラシックスタイル。

 

ayanoguchiayaでも学ぶところの多い、尊敬してやまないSugriの佐々木恭子さんでした。


文:野口アヤ 

写真:チダコウイチ